今回は、株式の異銘柄間の「サヤ取り取引」の通貨ペア選びについてお話ししたいと思います。
サヤ取り取引とは?
サヤ取り取引とは、値動きが似た2つの銘柄の価格差(サヤ)に着目し、その差が縮小または拡大するタイミングで売買することで利益を狙う取引手法です。
例えば、同じ業界に属するA社とB社の株価が連動して動く傾向があるとします。通常、この2社の株価は同じように変動しますが、一時的に価格差が大きく開くことがあります。この時、割高な方を売り、割安な方を買うことで、価格差が縮小した際に利益を得るのがサヤ取り取引の基本的な考え方です。
サヤ取り取引のメリット
サヤ取り取引の最大のメリットは、市場全体の変動リスクを抑えられる点です。通常の株式投資では、市場全体が下落すると保有株も下落するリスクがありますが、サヤ取り取引では2つの銘柄の価格差に着目するため、市場全体の変動に左右されにくいのです。
銘柄ペアの選び方
サヤ取り取引で利益を上げるためには、適切な銘柄ペアを選ぶことが非常に重要です。以下のポイントを参考に、慎重に銘柄を選びましょう。
- 値動きの相関が高いこと
- 2つの銘柄の値動きが連動していることが重要です。相関が高い銘柄を選ぶことで、価格差が安定し、予測が立てやすくなります。
- ほぼ同じ価格のもの
- 価格差に着目するため、価格帯が近い銘柄の方が資金効率が良いです。価格が大きく異なる場合は、資金調整が必要となり、効率が悪くなります。
- サヤの動きがあること
- 価格差が常に一定では利益になりません。過去のデータなどを参考に、価格差が変動しやすい銘柄を選びましょう。
- 私は、サヤの動きで、投入資金の最低1%の利益が見込めることを条件にしています。最低1%、なるべく2%です。3%とれるものは少ないかなと。
- サヤの動きが比較的早いこと
- 信用取引の期間は最長6ヶ月なので、短期間で利益を狙える銘柄を選びましょう。
- 売建を維持するには、貸株料が毎日かかりますし、場合に寄っては逆日歩を食らうかもしれません。取引期間は短いほうがいいのです。なので、サヤの動きから1から2週間で収益が狙えそうなものにしましょう。
ポジションの建て方
サヤ取り取引では、価格差が縮小すると予想する場合は割高な方を売り、割安な方を買います。逆に、価格差が拡大すると予想する場合は割安な方を売り、割高な方を買います。
- サヤ(価格差)が小さくなると思うとき:高い方を売建、安い方を買い建
- サヤ(価格差)が大きくなると思うとき:高い方を買い建、安い方を売建
ポジションの維持費用を下げるため、買い建ては、現物株の購入、売建は空売りで行います。
サヤ取り取引のリスク
サヤ取り取引はリスクを抑えた取引手法ですが、もちろんリスクもあります。
- 価格差が予想と反対に動くリスク
- 例えば、価格差が縮小すると予想して買い建て・売り建てを行ったにも関わらず、価格差が拡大してしまうと損失になります。これを股裂きなんて言ったりもします。もちろん逆パターンもありますね。呼び名はないようですが(笑)
- 信用取引のリスク
- サヤ取り取引では信用取引を利用しますが、片方の損失が大きくなっても他方の利益が多くなっていて相殺されるので、追証が発生することは少ないです。でも金利・逆日歩などのコストがかかる点に注意が必要です。
まとめ
サヤ取り取引は、リスクを抑えつつ利益を狙える魅力的な取引手法です。しかし、銘柄選びやタイミングなど、注意すべき点も多くあります。しっかりと情報収集と分析を行い、慎重に取引を行いましょう。
今回は一般的な注意点をまとめました。次回は具体例を出していきたいと思います。
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